書籍紹介

『評伝 有元利夫 早すぎた夕映』

2008-3-25
米倉守、青月社/1,050円

「有元利夫が生きていたら私はこのような原稿を書かなかったし、彼も照れて嫌がったと思う」——と、著者・米倉守は書いている。1985(昭和60)年2月24日、有元利夫は38年の生涯を終えている。そのため、この本が世に出て、第24回安井賞受賞者である有元利夫が広く知られることになった。どの世界にも同じことが言えるが、美術の世界では誰知らぬ人のない画家であっても、よほどのことがない限り、他の世界にまでその名が及ぶことは少ない。しかし、本書によって一般の人もその生涯の一端に触れることができた。

1986年9月、有元利夫の死去の翌年、この第1刷が講談社から発行された。一部の人たちに読まれたが、今度は文庫本として青月社から発行された。単行本よりもさらに多くの人に読んでもらおうと企画された。22年ぶりの復刻で2月24日が発行日だった。この日は有元利夫の命日だったが、著者・米倉守はその翌日に生涯を閉じた。70歳だった。


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