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豆腐業界では、軽くて機能性の高い業務用エプロン「マイティクロスエプロン」で知られるワコウ(愛知)だが、理美容クロスのメーカーである同社がエプロン事業に参入したのは、会長の松岡弓祐さんが70歳の時、自分をもう一度見つめ直したいと訪れた博多で見た、給食センター勤務の婦人が長年勤務するうちに毎日着続けた重たいエプロンのせいで腰を痛め、その治療のために労災の適用を願い出て、一種のストライキみたいなことをやっている——という地元紙の記事がきっかけ。「困っているところに新しいマーケットはある」と、長年の事業経験から確信を持ってのことだった。
松岡さんは1918(大正7)年生まれ。今年で90歳を迎える。東京商科大学(現一橋大学)卒業後、三菱商事に入社。その後、「美容院に行くと着物が汚れる」という妻との会話から理美容クロスを開発。1966年にワコウ衣料を設立した。2003年、ワコウに社名を変更。
70歳でスタートしたエプロン事業が軌道に乗ると、今度は写真の技術を身につけて世界への旅を始めた。世界五大陸すべてに足を運んで写真に収め、1992年に第40回二科展入選。2000年には写真集『グリーンランド 氷山生誕』を刊行。
「川の流れと同じように、せせらぎの時もあり、滝あり、急流あり、浮きつ沈みつ、漂っているうちに卒寿を迎えてしまった。人生の節目、節目にあの人がおり、この人がいる。『生きる』意志さえあれば、沈むことはない」
「生きる」という強い意志だけは誰よりもあった松岡さんのこれまでの人生が『漂えど沈まず』に綴られている。

ホテルグランヴィア京都で開かれた京都府豆腐油揚商工組合の新年懇親会。
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社史を読むだけでも永持孝之進名誉会長経営哲学が見える1冊。
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