こんにゃく横丁

「1970年代をピークに減少している日本のこんにゃく産業」(3)

2009-7-9

中国には多くのこんにゃく産地があるが、その中でも雲南省は四川省、湖北省に次ぐ3番目の産地。07年産は気象災害によって生産量が大幅に減少。四川大地震の影響はそれほど大きくなかったが、大雪と低温による種芋の傷みなどが原因で、08年産にも影響があったそうだ。その結果、こんにゃく芋の価格は前年比2〜3割高になっている。

雲南省の山奥にある富源県では、約4,000ヘクタールでこんにゃく芋を栽培している。農家1戸当たりの規模は13アール程度と大きく、生産量は10万トン前後。富源県は標高1,800mにあり、日本とは異なる点である。

以前、中国では自生している芋を販売しているとの話もあったが、今回視察した限りはすべて栽培していた。

植え付けや収穫はすべて、水牛を使って手作業で行う。視察した際は約50アールのほ場で40人ぐらいが掘り取り作業をしていた。富源県では働き口があまりないため、こんにゃく農家は富裕層である。

日本では毎年掘り取って3年で出荷するが、富源県では最初の生子は掘り取るが、その後は2年植えたまま。この2年も厳密ではなく、種芋が不足したときは農家同士で売買しており、栽培意識が高まってきていると思われる。ただし病害が多く、連作障害も出始めている。

日本のこんにゃく芋の栽培面積は4,324ヘクタール、生産量は6万4,600トン。精粉の生産量は5,426トンで、これに対して雲南省では栽培面積が約6倍の2万6,700ヘクタール、生産量が約12倍の80万トン。精粉の生産量は2〜3倍と見られる。

品質は、日本の「あかぎおおだま」「みやままさり」の方が優れており、精粉歩留まりは1.1倍、粘度は0.9〜1.3倍。ただし、天津丸善食品有限公司のアルコール精製した精粉は、日本のものより粘度が高い。

価格については単純に比較できないが、日本の過去5年平均を中国産と比べると生芋で約4倍、精粉は約2.6倍。今年は生芋が約7倍まで高くなると思われるが、精粉は相場が発表されていないため比較できない。

(神代英昭・宇都宮大学農学部農業経済学科講師 講演より)

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