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はつさやか(2012-1-12)

豆腐加工に適した大豆の新品種「はつさやか」を、(独)農研機構・近畿中国四国農業研究センターが育成した──現行の主力品種「フクユタカ」より早生で、青立ち(収穫適期でも茎葉が枯れずに残る障害)や子実の裂皮が少ない。四国地域で主に栽培されているフクユタカは、収穫期が遅いことから後作の小麦の播種が遅れるなどの支障がある。また、一部の県で奨励品種に採用された「サチユタカ」はフクユタカより早生だが、青立ちが発生しやすく、適期にコンバインでの収穫が困難になる場合があるほか、品質面でも子実の裂皮が多発するなどの問題を抱えているため、生産者から早生の品種が強く望まれていた。

新品種「京白丹波」の試食会(2011-9-1)
「新品種「京白丹波」の試食会」画像

京都府農林水産技術センター(山下道弘センター長)は、大豆の新品種「京白丹波」を開発。8月19日、京都市左京区の京都府立大学5号館で、京白丹波を使った豆腐などの試食会を開いた。

豆腐加工適性や機能性を強化したダイズ品種の育成(2)(2010-6-25)

機能性については、昨今の消費者の健康志向の高まりを受け、機能性を向上させた品種の育成にも取り組んでいる。

豆腐加工適性や機能性を強化したダイズ品種の育成(1)(2010-5-2)

国内の大豆生産量は年間20万トン程度で推移している。これは国内需要のわずか5%にすぎず、食料自給率向上の観点から、増産が必要とされている。輸入大豆の多くは搾油用として使われているが、国産大豆はほとんどが食品に加工され、豆腐への使用量が最も多く、約半分を占める。そのため、豆腐・油揚げの加工適正に優れた大豆品種を求める声が多い。

大豆新品種「タマフクラ」(2009-7-9)

平成19年2月、北海道立中央農業試験場の育種によって誕生した大豆の新品種「タマフクラ」は、農林水産省指定試験育成品種で、高級黒大豆「新丹波黒」と白目極大粒大豆「ツルムスメ」を交配した晩生の白目黄大豆。100粒重は平均60グラム以上。栽培対象地域の北海道南部でこれまで作られてきた極大粒品種「ユウヅル」に比べ1.5倍の大きさを誇る。裂皮もユウヅルより少なく、豆腐、納豆、煮豆、枝豆の加工に適しているという。

新品種「なごみまる」(2008-10-8)

固形分濃度の高い豆乳や、大豆の全粒微粉末を用いた豆乳類は、消費者に受け入れられて久しいが、大豆に対してアレルギー性疾患を発症する例も少なくない。そのため、アレルゲンたんぱく質を欠失した大豆品種の供給を求める実需者の声に、(独)農業・食品産業技術総合研究機構の作物研究所・大豆育種研究チームが応えて、新品種「なごみまる」を開発した。

だだちゃ豆(2008-7-4)

山形県鶴岡市出身の作家、藤沢周平(1927〜1997年)は、「“だだちゃ豆”があれば、ほかに馳走はいらない」と『ふるさとへ廻る六部は』に記している。

機械化栽培に適したことゆたか(2008-5-8)

(独)農業・食品産業技術総合研究機構の九州沖縄農業研究センターでは、豆腐加工適性に優れ、機械化栽培に適した温暖地向けの大豆品種「ことゆたか」(だいず農林132号、旧系統名=九州136号)を育成した。現在、滋賀県の農作物指定品種に採用されており、栽培面積など普及状況を勘案した後、同県の奨励品種に採用される予定だという。

産地品種銘柄について(2008-1-10)

平成19年産国産大豆の入札取引が昨年11月28日から実施されたが、その際に用いられる入札書・ロット表には、産地や銘柄が記載されている。いわゆる「産地品種銘柄」だが、これは「農産物検査法」(昭和26年4月10日法律第144号)に基づき、農林水産省によって指定される。

生態系による大豆の分類(2007-5-9)

現在、日本の大豆は開花までの日数と、開花から成熟期までの日数によって分類されている。一般に、早生品種は日長反応性が小さく、温度によって開花が促進される傾向が強い。このタイプの大豆は北海道に多く、九州でも極早生大豆として栽培される。一方、晩生品種は日長反応性が大きく、九州では秋大豆として栽培される。中間型大豆は両者の中間的特性を持ち、本州の主要品種はほぼこのタイプである。分類の基準を別表に掲げた。それぞれの代表的な品種を以下に示す。

Ia 3号早生、1号早生、金川早生
Ib トヨスズ、中生光黒、キタムスメ、トヨムスメ、キタコマチ、白鶴の子、ユウヅル、ワセスズナリ
IIa はしりまめ、ボンミノリ、コガネダイズ、ヒゴムスメ、白莢1号
IIb ワセシロゲ、ライデン、フクシロメ、農林2号
IIc ナンブシロメ、タチユタカ、ミヤギシロメ、スズユタカ、エンレイ、タチナガハ
IIIb 白八石
IIIc 納豆小粒、ナカセンナリ、タマホマレ、アキシロメ
IVc 丹波黒、フクユタカ、アキヨシ、トヨシロメ
Vc アキセンゴク、アソムスメ、ホウギョク
 大豆品種の生態系
- 夏大豆 中間大豆
Ia Ib IIa IIb IIc
開花まで
の日数
極めて短い
60日以下
短い
約70日
結実日数 短い
60日以下
中くらい
60〜80日
短い
60日以下
中くらい
60〜80日
長い
80日以上
- 中間大豆 秋大豆
IIIb IIIc IVc Vc
開花まで
の日数
中くらい
約80日
長い
約90日
極めて長い
100日以上
結実日数 中くらい
60〜80日
長い
80日以上
長い
80日以上
長い
80日以上
参考文献:有原丈二『ダイズ 安定多収の革新技術』(農山漁村文化協会)
2004年産大豆の品種別作付面積(2006-7-4)

農林水産省生産局農産振興課の調査で、2004年産大豆の品種別作付面積が明らかになっている。調査結果によると、全国トータルでは、フクユタカ、エンレイ、タチナガハ、リュウホウ、スズユタカが1〜5位を占めた。この結果は01年から全く変わっていない。1位のフクユタカは、主産地の福岡、佐賀で04年産が大幅に減収、作付面積自体が減っているにもかかわらず、シェア(全作付面積比)は1.1ポイント増やしている。これは相次ぐ台風や長雨の影響によって、フクユタカに限らず、いずれの品種も全般に減収したため。2位のエンレイはスズユタカ以上に作付面積を大きく減らし、シェアも1.4ポイント減。しかし、シェア2割超のフクユタカに次いで、シェア1割を超えるのは、まだエンレイのみである。3位のタチナガハ、4位のリュウホウ、5位のスズユタカも、徐々に伸ばしてきた作付面積を04年産では落とさなければならなかった。それぞれのシェアは0.1ポイント増、0.1ポイント減、0.5ポイント減–と、目立った変化はない。

6位のおおすず、7位のミヤギシロメという順位も、03年産と同じ。シェアはそれぞれ3.0ポイント、2.9ポイントと、3%前後で安定している。過去5年間で03年に初登場したタンレイは8位。04年に初登場10位となったサチユタカは主に近畿、中国、九州北部で栽培されている。代わりにトヨコマチがランク外に滑り落ちた。9位はトヨムスメで、7位以下はどれもシェア2%台。ベスト10に入った品種は、いずれも豆腐加工に適した大豆。ほかの食品用途としては、エンレイがみそ、タチナガハ、リュウホウ、おおすず、トヨムスメが煮豆、ミヤギシロメが煮豆、菓子にも適する。

2004年産大豆の品種別作付面積
  2000年 2001年 2002年 2003年 2004年
作付面積 122,500 143,900 149,900 151,900 136,800
1位 フクユタカ
22,873
(18.7)
フクユタカ
29,395
(20.4)
フクユタカ
35,268
(23.5)
フクユタカ
33,520
(22.1)
フクユタカ
31,685
(23.2)
2位 エンレイ
15,836
(12.9)
エンレイ
18,914
(13.1)
エンレイ
19,386
(12.9)
エンレイ
20,545
(13.5)
エンレイ
16,548
(12.1)
3位 タチナガハ
9,218
(7.5)
タチナガハ
10,144
(7.0)
タチナガハ
11,873
(7.9)
タチナガハ
12,396
(8.2)
タチナガハ
11,422
(8.3)
4位 タマホマレ
6,390
(5.2)
リュウホウ
7,050
(4.9)
リュウホウ
8,632
(5.8)
リュウホウ
10,487
(6.9)
リュウホウ
9,338
(6.8)
5位 スズユタカ
6,376
(5.2)
スズユタカ
6,275
(4.4)
スズユタカ
6,907
(4.6)
スズユタカ
7,022
(4.6)
スズユタカ
5,567
(4.1)
6位 むらゆたか
5,460
(4.5)
タマホマレ
6,266
(4.4)
タマホマレ
5,007
(3.3)
おおすず
4,699
(3.1)
おおすず
4,065
(3.0)
7位 リュウホウ
4,834
(3.9)
トヨムスメ
6,100
(4.2)
トヨコマチ
4,722
(3.2)
ミヤギシロメ
4,266
(2.8)
ミヤギシロメ
3,983
(2.9)
8位 トヨムスメ
4,171
(3.4)
むらゆたか
5,910
(4.1)
おおすず
4,374
(2.9)
トヨムスメ
3,956
(2.6)
タンレイ
3,539
(2.6)
9位 ミヤギシロメ
3,960
(3.2)
おおすず
4,455
(3.1)
トヨムスメ
4,190
(2.8)
タンレイ
3,896
(2.6)
トヨムスメ
2,971
(2.2)
10位 丹波黒
3,843
(3.1)
ミヤギシロメ
4,253
(3.0)
ミヤギシロメ
4,253
(3.0)
トヨコマチ
3,825
(2.5)
サチユタカ
2,902
(2.1)
(単位:ヘクタール、カッコ内は%/資料:農林水産省生産局農産振興課調べ)
国産大豆の品種改良(2003-8-1)

一つの大豆品種が適応できる地域は狭い。国内では寒地、寒冷地、温暖地、暖地の気候地帯ごとにある育種センターで、それぞれ大豆の品種育成が行われている。現在、国内で食品に使用される大豆は外国産が圧倒的に多いが、栽培に関して外国品種が国内に導入されたり、国内品種が外国で生産されることはほとんどない。

品種改良とは遺伝子組み換えと違い「交配」によるもの。新しい品種が開発されるまでに約10年以上を要するため、通常1年間かかる交配を現在は「夏に人工交配して取れた種子を、その冬に温室にまいて、春また種子を取る」といった作業で年2回栽培し、開発期間を短くする努力がなされている。

品種改良の目的は、加工適性の改善と栽培効率の向上にある。加工適性の改善は、外観品質と子実成分の改良にさらに大別されるが、特に近年は、健康機能や食べやすさなど消費者ニーズをくみ取った高加工適性品種が開発されつつある。高イソフラボン大豆の「ふくいぶき」は、豆乳に加工してもイソフラボンが普通品種の1.5〜2倍程度含まれる。また、黒大豆の種皮の色素であるアントシアニンの抗酸化作用も注目されており、各地で黒大豆の育成が進んでいる。

(独)九州沖縄農業研究センターでは、交配に加え放射線で突然異変を誘発させて、大豆の青臭みのもととなるリポキシゲナーゼ酵素を完全に欠失させた大豆品種「エルスター」を開発。今年、米国のジョージア・フロリダ大豆協会と米国内での栽培・利用を許可する契約を結んだ。日本の公的機関と外国の団体が大豆品種の利用契約を直接結ぶのはこれが初めてである。

国産大豆の品種(2003-2-2)

世界中に存在する大豆の品種数はどのくらいだろうか。

米国農務省が管轄する植物生殖質研究所のひとつがイリノイ大学シャンペーン校にあるのだが、その研究所では現在16,500以上の大豆品種を管理研究しているという(アメリカ大豆協会の情報)。その莫大な大豆品種の中で、実際、日本で栽培されている大豆(いわゆる国産大豆)はどのくらいか。

大豆は気候的な適応範囲が狭い作物で、開花成熟は日長(日照時間)に敏感。地域の積算気温と無霜期間によって栽培できる品種が限定される。南北に長い日本列島では、それだけ多くの品種が必要になるのだ。現在、品種研究は国内の独立行政法人4ヶ所、指定試験地3ヶ所で行われている。そこで新しく開発された品種が農林水産省で新品種命名登録され、世に出回るわけである。大豆品種には「だいず農林○○号」といった登録番号が連番で付いており、今のところ「だいず農林124号」までが登録されている。平成14年度には、キヨミドリ(九州)、すずおとめ(九州)、ふくいぶき(東北南部および北陸)、青丸くん(東北中部)、ユキシズカ(北海道)の5種類が登録された。現在、国内で栽培されている品種数は約130種、なかでも都道府県で奨励品種、準奨励品種として採用されているのは約60種類である。

国産大豆は大部分が豆腐原料として利用されているため、豆腐に適性のある品種の開発が望まれる。しかし、豆腐加工適性の解明は難しく、現時点では大豆子実のたんぱく質が多いものが豆腐に向いているという程度しかわかっていない。最近ではイソフラボンなどの機能性成分を多く含む品種の開発が進んでいる。

国産大豆の概要(2003-1-1)

大豆の国内自給率は、約5%である。1993年から95年にかけて2%台に落ち込んだが、政府の大豆転作奨励策により近年は回復基調にある。2001年度産大豆の国内収穫量は270,600トンで、前年に比べて35,600トン(15%)増加した。

国産大豆は主に食用に使用されることが多い。その要因として、遺伝子組み換えの心配がないという安全性。また品質では、色が外国産は黄色っぽいのに対して白い、大粒、たんぱく含量が高く脂質少ない、などの特徴がある。

豆腐の加工適性で見ると、たんぱく含量が多さは豆腐の堅さの安定性につながり、味の濃厚感もでる。また脂質含量が少ないのはさっぱりした味につながる。01年度(見込み)は1,024,000トンが食用使用で、内訳は豆腐が492,000トンと半数を占め、次いでみそと納豆が多い。

国産大豆の品種は、フクユタカが29,395ヘクタールと、全体の20.4%を占めて作付面積第1位。第2位はエンレイで18,914ヘクタール(13.1%)、第3位タチナガハ、第4位リュウホウ、第5位スズユタカ、第6位タマホマレと続く(農林水産省「01年度の品種別作付面積」)。

現在の問題点として、農林水産省では、輸入大豆の品質が国産大豆と遜色ない水準となっており品質向上が望まれる、コスト削減と所得確保のための一層の単収の向上などが挙げられる。そのため、大ロットで均質な大豆を供給するため生産体制の整備、安定した需要を確保するための地域の実需者と連携した「地産地消」などが推進されている。


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