豆腐横丁

全豆連と消費者団体との意見交換会(関西編)(1)

2010-4-25
〈▽=消費者団体、▼=全豆連〉

▽企業数が毎年減っているが、主な原因は何か。また、国産大豆を増産する動きがあるようだが、実際のところはどうか。

▼特に規模の小さい豆腐店は、後継者難で廃業に追い込まれている。倒産はほとんどない。豆腐店は昭和30〜40年ごろに相次いで開業したから、現在70歳ぐらいの高齢者が多い。体調はもちろんだが、製造機械が故障すれば、新たに設備投資をして修理するだけの元気はない。

▼昔は就職口があまりなかった。それでも大豆を一升潰せば、生活費は稼げた。そうした時代背景で豆腐店を始めた人が多く、高齢になってリタイヤし始めている。

▼現在、国産の大豆と小麦については、自給率向上のために政府が対策を講じている。かつて大豆は統制品で、輸入は完全自由化されておらず、国産大豆が主体だった。輸入大豆は完全自由化されてから増加した。豆腐業者は増える一方で、国産大豆が不足していた理由もあった。

国策はコメありきで、大豆の生産量は減少傾向が続いていたが、ここ7〜8年、自給率が非常に問われるようになった。コメの生産調整が1番の理由だと思うが、何も作っていないのに補填するのはおかしいから、大豆を転作すると補助金を交付するようなったが、作っても使い道がなければ意味がない。

加工食品の大豆使用量が100万トンといわれる今とは違い、当時は12〜13万トンしか国産大豆がなかった。補助金が交付されるようになって、少しずつ生産量が増えていった。

しかし、国産大豆を使うためには安定した供給量と、ある程度の価格、品質が必要。しかし、農産物の価格は天候でかなり左右される。しかも補助金があることで単年度決済だから、今年収穫したものは、今年中に売り切らなくてはならない。国産大豆は備蓄したり、抱え込んだりできない。なぜかというと、補助金は税金で、売れないものに出すことはできないというのが理由だ。

今は、国産大豆の生産量が増えているが、2年不作が続くと価格は暴騰し、数量確保も困難になる。戦後は余れば安くなり、足りなくなれば暴騰していた。輸入大豆の暴騰は2〜3割だが、国産大豆は2〜3倍になる。100円前後の豆腐や納豆を作るのに、それだけ上昇すると作ることができない。

高価格の大豆は煮豆や菓子類に使われることが多く、国産大豆の多くはその関連で使われているが、もうのびしろは限界。大豆の生産量を増やすためには、使用量の多い豆腐業界が使わないことには増えない。

国産大豆は在庫を抱えるようになってきているが、4、5年前に2年連続で不作だったときのダメージが今も残っているから積極的に使えない。国が不作時の大豆を担保し、価格も調整してくれるなら使えるが、以前のように需給がひっ迫したら価格が暴騰して使えなくなる。

原料大豆の年間使用量は前もってある程度決めるが、これは原料原産地表示をするため。そうしなければ、その都度、フィルムを変えなければならない。

世界情勢は変化し、中国が大豆の輸出国から輸入国になり、今では日本の10倍ほどの大豆を輸入している。インドも中国の後を追っている。だからこそ、国産大豆を増産していかなければならない。豆腐業者も今後の大豆の動向を心配している。

それに加えて、消費者に国産大豆の豆腐を食べもらわなければ作った意味がなく、商売にもならない。国産大豆を使えば当然、豆腐の価格も高くなる。こうしたことも消費者と話していく必要がある。

▽輸入大豆と国産大豆の価格差について。

▼現状は2〜3割だが、ひどいときは5倍ほどになる。

▼同じ大豆でも加工適正が悪いと豆腐に使えない。そうした大豆は飼料にしている。秋なると輸入大豆と同じような価格で処分される。(続く)

参加者

【消費者団体】
  • 小林智子会長理事(京都府生活協同組合連合会)
  • 坂本茂事務局長(京都府生活協同組合連合会)
  • 小牧恵子副会長(京都府連合婦人会)
  • 右近裕子さん(NPO法人コンシューマーズ京都)
【全国豆腐油揚商工(協同)組合連合会】
  • 岩本定夫会長
  • 皆吉吉春副会長
  • 梶原康男副会長
  • 郷和平常務理事
  • 齊藤靖弘常務理事
  • 東田和久常務理事
  • 橋本一美専務理事
【座長】
  • 池戸重信教授(宮城大学食産業学部フードビジネス学科)

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